相続人の一人が認知症だった…その瞬間、不動産売却は止まります
「実家を売却して相続手続きを進めようと思ったら、兄が認知症になっていて何も進められない…。」
実は、このような相談は年々増えています。
相続において、不動産は預貯金と違い、相続人全員の合意が必要になる場面が多くあります。ところが、その相続人の一人でも認知症になり、判断能力が十分ではないと判断された場合、遺産分割協議や不動産売却ができなくなるケースがあります。
なぜ認知症になると売却できないのか?
不動産の売買契約は、法律上「本人が内容を理解し、自分の意思で判断していること」が前提となります。
認知症が進行し、意思能力がないと判断された場合、その方が行った契約は無効になる可能性があります。たとえ家族であっても、勝手に代理で売却することはできません。
例えば、相続人が3人いて、そのうち1人が認知症になっていた場合、実家を売却したくても手続きが止まってしまうことがあります。
成年後見制度という方法もあるが…
このような場合、一般的には「成年後見制度」を利用することになります。
家庭裁判所に申し立てを行い、成年後見人が選任されれば、その方が本人に代わって財産管理や売却手続きを進めることができます。
しかし、成年後見制度には注意点もあります。
- 申立てから実際に手続きができるまで数か月かかることがある
- 家族ではなく、弁護士や司法書士などの専門職が後見人に選任される場合がある
- 居住用不動産の売却には家庭裁判所の許可が必要
- 一度利用すると、原則として本人が亡くなるまで制度が継続する
そのため、「すぐに売却したい」「介護費用のために現金化したい」と思っても、思うように進まないケースが少なくありません。
不動産の相続で本当に怖いのは「何もしないこと」
相続の現場では、
「親が元気なうちに相談しておけばよかった」
「兄弟で一度話し合っておけばよかった」
という声を本当によく聞きます。
認知症は誰にでも起こり得る問題です。そして、一度判断能力を失ってしまうと、できなくなる手続きが一気に増えてしまいます。
元気なうちにできる対策とは?
対策としては、
- 遺言書を作成しておく
- 不動産をどうするか家族で話し合っておく
- 必要に応じて家族信託を検討する
といった方法があります。家族信託を活用すれば、本人の判断能力が低下した後も、あらかじめ決めておいた家族が不動産の管理や売却を行える場合があります。
まとめ
相続で揉める原因は、お金だけではありません。
「認知症によって手続きが進められなくなること」も、大きな問題の一つです。
特に不動産は、預貯金のように簡単に分けることができません。
もしご家族に高齢の方がいらっしゃる場合は、「まだ元気だから大丈夫」と考えるのではなく、元気な今だからこそ、将来について話し合っておくことをおすすめします。
マイレ不動産では、相続不動産の売却相談だけでなく、弁護士・司法書士・税理士などの専門家と連携し、お客様一人ひとりの状況に応じたご提案を行っております。
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